撮影時にさらに知っておきたい14のテクニック

撮影時にさらに知っておきたい14のテクニック

すでに「フレーミング」「構図」「ショット」の知識について記事を書きました。今回はそこで書き切れなかったいくつかの撮影テクニックをまとめたいと思います。あくまで書き切れなかったことなので、すでに投稿してあるお話は以下の記事を是非読んでみてください!

今回選んだテクニックはバルブやストロボ撮影などの特殊なテクニックではなく、誰もが知っておくとより普段の写真をグレードアップできるようなものを選んでいます。

スポンサーリンク

近景・中景・遠景を入れる

近景・中景・遠景を入れる

絵画の世界でも入門時によく言われたりしますが、風景の中には近景と中景と遠景を入れると奥行きが出てダイナミックに表現できます。綺麗な景色を撮るときは遠景だけをフレームに収めるだけではなく手前に近景の被写体をおくとより景色を際立たせることができます。また、花の撮影などで、近景に前ボケを使うとやわらかく表現できたりもします。

水平垂直を揃える

水平垂直を揃える

水平線が斜めになっているだけで、ある程度写真を撮る人から見れば素人が撮った写真だとわかってしまうほど重要なポイントです。特に建物の中などではレンズの周辺収差によって広角域が歪んでしまいます。Lightroomなどのソフトで最終的に水平垂直を綺麗に整えてあげることで、グッとプロっぽい写真になりますよ。敢えて水平線を斜めに傾けるというテクニックもあるのですが、慣れていないと非常に難しく、下手すればただの失敗写真のように見える可能性があるので、狙いが明確でない限り水平垂直にした方が良いでしょう。

副題

副題

主題を引き立たせる意味で副題をおくと効果的です。作例では手前のマリーゴールドを主題に、奥のラベンダーを副題にしています。もしマリーゴールドだけがフレーム内にあったとしたら単純で少し物足りなさを感じますが、背景にラベンダーをボカして副題にすることでマリーゴールドの比較対象ができ、よりマリーゴールドを引き立たせることができます。

ストーリー

ストーリー

写真にストーリーを付加させることができれば、構図的な奥行き以上に、時間や歴史的な奥行きも感じる写真にすることができます。ただ、そんな写真のシャッターチャンスは一瞬です。なかなか狙って撮れるものではないので難しいですが、日々チャンスを逃さずに狙っていきたいものです。

モーメント

モーメント

モーメントとは力学的な用語で動きの方向を意味する言葉です。右回りか左回りかの回転方向を表すのに使われたりします。上の作例はGINZA SIXの中にある鯨のモニュメントですが、右回りのモーメントを感じるように撮ってみました。写真の回転を感じられるので、動的でダイナミックな印象を与えることができます。

アクセント

アクセント

デザインの世界では画面のなかにベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーを6:3:1の割合で入れると良いとされています。ベースカラーとは一番ベースとなる高面積の色、アソートカラーとは次に面積の大きい色、アクセントカラーは一番小さい面積で他の色よりも目立つ色のことです。作例では巫女さんと傘の赤色が良い感じにアクセントとなっています。

自然と人工物

自然と人工物

案外自然だけの景色や人工物だけの景色よりも、自然と人工物の両方が入っている景色の方が人間良く感じるものらしいです。自然と共存して生きてきたからでしょうかね。

リフレクト

リフレクト

リフレクト(反射)を利用すると一気にオシャレでインプレッシブな写真にすることができます。ビルのガラスや水面を見つけたらリフレクトを利用した写真を撮ってみましょう!

リズム

リズム

並木道や街灯など、繰り返しのある被写体からはリズムを感じさせることができます。リズム構図やパターン構図と言ったりもします。望遠で撮影すると圧縮効果によってリズム感を感じやすくさせることもできます。

フレア・ゴースト

フレア・ゴースト

フレアとは強い光がレンズに入ることで被写体のコントラストが下がってぼやけたようになること。ゴーストは同じように強い光によって現実にはない光の輪などが見えることを言います。フレアやゴーストはできるだけない方が良いとされ、最近のレンズではあまり出ないように改良されています。しかし、それが逆にノスタルジーを感じるとして最近では敢えて入れるという手法も人気があります。昔のレンズであるオールドレンズであれば容易に入れることができるので、中古で探してみるのもオススメです。作例はオールドレンズで人気のあるSuper takumar 55mm F1.8を使って撮影しています。

玉ボケ

玉ボケ

玉ボケは夜景の点光源を丸くボカしてキラキラさせる効果です。作例は前面ボカした写真ですが、ポートレートなどで被写体のバックを玉ボケにすることでもファンタジックな表現が可能です。できるだけF地を小さくし、点光源に対して逆光で撮ると玉ボケができます。望遠だとより大きな玉ができるので試してみましょう。晴れた日の水辺や木漏れ日でも起こすことは可能です。

敢えて白を飛ばす、黒を潰す

敢えて白を飛ばす・黒を潰す

よく白飛びや黒つぶれは良くないと言われています。確かに撮影時に白飛びや黒つぶれを起こすと、あとでRAW現像するときにこれ以上色を調整できないので避けた方が良いと思います。しかし、RAW現像のときに敢えて白を飛ばしたり、黒を潰したりすることは表現の狙いによってはアリだと私は思います。作例は花の背景の白を敢えて飛ばしてみました。そうすることで幻想的な雰囲気を入れられたと思っています。

奇数の法則

奇数の法則

偶数よりも奇数の方が視覚的に優れているそうです。諸説あると思うんですが、確かに戦隊モノは5人だし、侍は7人の方が良い気がします。バランスがとれていてしっくり来るんでしょうかね。この作例のジョウロも2つだと少ない気がするし、4つだと多い気がするので3つが正解かな。

白黒

白黒

白黒写真(モノクロ写真)ってなんかかっこいいですよね。色情報をバッサリカットし、輝度のみで表現する潔さ。色でごまかせないので、構図のうまさが如実に現れます。実は難易度が高かったりするのかも。構図や形、影に集中させることができるので、洗練された表現が可能だと思います。

まとめ

以上、撮影時にさらに知っておきたい14のテクニックでした。いろんなテクニックを試してみるのは写真を楽しむ醍醐味ですが、だんだん自分が好きな写真がわかってくると自分に必要なテクニックと不必要なテクニックが見えてくると思います。テクニック先行の写真だとどうしても写真の良さよりもテクニックを見せつけられているよう気もするので、あまり前面に出しすぎないこともコツかなと思っています。誰かは写真がドヤ顔するなんていう表現をしていましたが言い得て妙です。そういう意味でも今回は特殊な技法であるバルブやストロボ撮影などのお話はせず、誰もが知っておいた方が良いだろうなというテクニックだけを選んでみました。是非取り入れてみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました