そもそもAPS-Cって何? フルサイズと何が違うの?

そもそもAPS-Cって何? フルサイズと何が違うの?
スポンサーリンク

違いはセンサーサイズ

カメラの仕組みを簡単にいうと、被写体の光をレンズを通して取り込み、撮影素子といわれるイメージセンサーに写します。このイメージセンサーが光をデジタル画像データに変換してくれることで、私たちがモニターから画像を見ることができるのです。このイメージセンサーのサイズの違いで「フルサイズ」と呼ばれたり「APS-C」と呼ばれたりします。

現在、一般的な一眼レフ、ミラーレスカメラに使われているイメージセンサーのサイズは主に3種類です。

  • フルサイズ
  • APS-C
  • マイクロフォーサーズ

どのくらいの大きさの違いがあるのかは以下をご覧ください。

サイズが大きい方がより大きな画角が得られる、つまりより大きな景色が切りとれるというのが特徴です。この図ではAPS-Cが2種類ありますが、実はキャノンのAPS-Cについては他社のAPS-Cより少しだけ小さくなっています。これは焦点距離の計算で知っておいた方が良いので敢えて書きましたが、そんなに違いはないので知っておくだけで良いです。

各メーカーによってどのサイズのイメージセンサーの商品がラインナップされているかは異なりますので、ここで一覧表を載せておきます。

  フルサイズ
(一眼レフ)
フルサイズ
(ミラーレス
APS-C
(一眼レフ)
APS-C
(ミラーレス)
マイクロフォーサーズ
(ミラーレスのみ)
キャノン  
ニコン  
ソニー    
ペンタックス      
富士フイルム      
パナソニック      
オリンパス        

カメラ業界の大手であるキャノン、ニコン、ソニーの3社は王道のフルサイズ、APS-Cで勝負しています。そのうちソニーはミラーレス市場に大きく舵を切りAPS-Cはミラーレスのみです。レンズは一眼、ミラーレス共に豊富なバリエーションがありますので、絶対失敗したくないのであればこの3メーカーから購入するのが無難かも知れません。富士フィルムはミラーレスのみ。敢えてフルサイズで勝負せず、APS-Cに特化したラインナップですね。ペンタックスは一眼へのこだわりがありミラーレスはありません。ここには載せていませんが、富士フイルムとペンタックスは中判サイズというフルサイズよりもさらに大きいプロ向けのイメージセンサーを搭載したシリーズも有名です。マイクロフォーサーズはパナソニックとオリンパスの共通規格でAPS-Cよりもさらに小型軽量の機種ですが、オリンパスがカメラ事業から撤退したことからも、今後のマイクロフォーサーズ市場は厳しいものがあるかもしれません。

センサーの違いで何が変わるの?

カメラの大きさ

まずなんといってもカメラの大きさです。デジタルカメラはイメージセンサーの大きさで設計・製造されています。APS-Cはセンサーサイズが小さいためフルサイズに比べ小さく、軽くてコンパクトになっています。

選べるレンズの種類

ここが一番悩ましいところですが、フルサイズとAPS-Cでは装着できるレンズが異なります。基本的にはフルサイズ用のレンズの方が重いものが多く、APS-Cの方が軽いものが多いです。また、フルサイズ用の方がAPS-Cよりレンズの種類がたくさんあります。メーカーにもよりますが、APS-Cのカメラを買ってレンズを一通り揃えた後に、いざフルサイズを買おうと思ったときは今までのレンズが使えないなんてこともあるので注意が必要です。大は小をかねるということでフルサイズ用レンズはAPS-Cにも付けることができます。いつかフルサイズに切り替えることを考えてレンズはフルサイズで揃えるというのも選択肢にはありますが、レンズの性能を最大限には引き出せない上に見た目もいびつになってしまうので、やはりAPS-CにはAPS-C用のレンズを揃えた方が良いかと思います。レンズの取付部分のことを「マウント」といい、各社で規格が異なりますので気になる方は調べてみてください。

画角

冒頭でもお伝えしましたが、フルサイズの画角はAPS-Cより広いので、景色をより広範囲で切り取ることができます。APS-Cは画角は狭くなりますが、その分被写体を大きく写すことができるとも言えます。

ボケ量

フルサイズはAPS-Cに比べてボケ量が多くなる特徴があります。一眼カメラ特有のボケをより強く出したいというのであればフルサイズの方が得意です。

階調

階調とは明るいところからくらいところまでの段階(グラデーション)のことです。フルサイズはAPS-Cに比べて1画素あたりの受光面積が大きく、白とびや黒つぶれを起こしにくいです。また、LightroomやPhotoshopで色味を調整する場合でもAPS-Cより調整できる幅が広いです。

暗所性能

フルサイズの方がより多くの光を取り込むことができるため、暗い場所ではフルサイズの方がAPS-Cよりノイズの少ない写真を撮影することができます。

値段

まあここですよね。フルサイズの方が高く、APS-Cの方が安いです。セミプロレベルの最新機種であればフルサイズはたいたい30〜40万円、APS-Cは10〜15万円が相場でしょうか。さらにレンズも同様にフルサイズの方が高く、APS-Cの方が安いものが多いので、フルサイズのレンズを揃えようと思うと、APS-Cのレンズを揃えるより何倍もお金がかかってしまうなんてことが。

まとめ:結局フルサイズの方が良いの?

以上、フルサイズとAPS-Cの違いのお話でした。「なんだやっぱりフルサイズの方が断然良いカメラなんだね」と思うかも知れませんが、ちょっと待ってください。確かにフルサイズはすばらしい性能を持っています。でもだからといってフルサイズなら良い写真が撮れるかといったらそんなことはありません。APS-Cでもプロみたいな写真を撮ることに全く問題ありません。むしろフルサイズよりメリットもたくさんあります。次回はそんな話を中心にしていきたいと思います。

APS-Cをおすすめする理由
フルサイズのカメラじゃないと撮れないんじゃない? というのは大きな間違い! いい写真をとる本質はカメラの性能ではありません! APS-Cの方が優れている点、APS-Cでもフルサイズに負けない写真の撮り方を解説!

コメント

タイトルとURLをコピーしました