間違えないで! APS-Cの焦点距離の考え方

間違えないで! APS-Cの焦点距離の考え方

標準レンズの焦点距離は大体50mm前後、望遠レンズなら70mm以上、広角レンズなら…といった感じでレンズの種類によって焦点距離って違いましたよね。レンズの焦点距離の違いもわかったし、いよいよAPS-C用のレンズを選ぼうって思っている方、気をつけてください! APS-C用のレンズのカタログに書いてある焦点距離ってフルサイズの焦点距離と違うんです!

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APS-Cの焦点距離の落とし穴

例をあげると、例えば人間の画角に近いと言われている焦点距離50mmの単焦点レンズが欲しいなあと思ったとします。ソニーのフルサイズのカメラを持っている人が、「それならフルサイズ用のレンズ “FE 50mm F1.8” を買えばいいんだね」と考えることは正解です。しかし、APS-Cのカメラを持っている人が「それならAPS-C用のレンズ “E 50mm F1.8 OSS” を買えばいいんだね」と考えることは間違っているんです。実はよくみんなが言っている焦点距離50mmというのはフルサイズの場合」という暗黙の了解があるのです

世の中で語られている焦点距離には「フルサイズの場合」という暗黙の了解がある。

だからよくある下のような図も、実は「フルサイズの場合」の図です。APS-Cの焦点距離をそのまま当てはめることはできません。

 

じゃあどうすればいいの?

APS-Cはフルサイズよりも画角が狭いので、「フルサイズ換算」という計算をしなければいけません。簡単にいうとAPS-C用レンズに書かれている焦点距離に1.5をかけるという一手間を加える必要があります。先ほどのレンズ “E 50mm F1.8 OSS” はAPS-C用のレンズなので、フルサイズ換算でいうと焦点距離は 50mm × 1.5 = 75mm となり少し中望遠のポートレートに向いている画角だということがわかります。フルサイズ換算で50mmの単焦点レンズを手に入れようと思ったら “E 35mm F1.8 OSS” を買えば 35mm × 1.5 = 52.5mm でそれに近いレンズだということになります。

ちなみにカタログなどではよくAPS-Cの焦点距離の表示に「※」が書かれていて、小さくフルサイズ換算の焦点距離が表示してあったりもします。また「フルサイズ換算」と同じ意味で「35mm判換算」とも呼ばれたりするので覚えておきましょう。

もう一つ注意点としてはこの「1.5」という数字はキャノンのカメラの場合は「1.6」にしないといけません。なぜかというとキャノンのAPS-Cのイメージセンサーは他社と違って少しだけ小さいためです。また、同様にイメージセンサーの大きさがAPS-Cよりさらに小さいマイクロフォーサーズのフルサイズ換算の場合は「2」をかける必要があります。少しややこしいですがしっかり抑えておきましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。APS-Cユーザーの場合は焦点距離の考え方を注意する必要があるというお話でした。世の中やはりフルサイズを基準に話が展開しているようなので、APS-Cユーザーは少し不便を感じる部分かもしれませんが、この計算が瞬時にできるようになれば大して支障はありません。よく理解しておきましょう。

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